大和国一宮・三輪明神 大神神社

大神神社の三ツ鳥居

 大神神社の拝殿の奥の禁足地は普段、神職さえ足を踏み入れない神聖な場所です。古代においてはこの禁足地が三輪山祭祀の一大祭場であったとされています。やがてこの聖地の結界として三ツ鳥居と瑞垣が設けられたとされますが、三ツ鳥居の起源は不詳で、古文書にも「古来一社の神秘なり」と記され、本殿にかわるものとして神聖視されてきました。
 この鳥居は明神型の鳥居を横一列に三つ組み合わせた独特の形式で「三輪鳥居」とも呼ばれています。
 中央の鳥居には御扉が付き御簾(みす)が下がっていますが、この扉が開くのは元旦の繞道祭の時の一回だけです。つまり、普通の鳥居のようにくぐるものではなく、三輪山をご本殿とすれば、御扉の役割を果たしていると言える三輪独特の鳥居であり、現在では国の重要文化財に指定されています。

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