大和国一宮・三輪明神 大神神社

磐座について

 古代の人々は自然のあらゆるところに神様がおられると感じ、特に山の中の磐(いわ)や大木や滝などに神が降臨して鎮まると考えました。
 三輪山には山頂に「奥津(おきつ)磐座」、中腹に「中津(なかつ)磐座」、山麓に「辺津(へつ)磐座」と称する三つの磐座があり、それぞれに大物主大神、大己貴神、少彦名神が祀られていると古い縁起書に記されています。磐座は神様をお招きして祭りを行う神座です。
 三輪山中や境内には多くの磐座が存在し、正面参道の夫婦岩や狭井神社参道途中の磐座神社も磐座の一つです。また、狭井神社北方の「山の神遺跡」は大正七年に偶然に発見され、大きな磐の下から土器や勾玉(まがたま)などの遺物が大量に見つかった祭祀遺跡として有名です。
 磐座で神様を祀る形式は神社の原型と考えられ、神体山信仰と共に磐座信仰が大神神社の大きな特徴で、神社の始まりの姿を色濃く残す当神社が日本最古の神社といわれる所以(ゆえん)でもあります。

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